仕事・人間関係のストレスを和らげる心理学
社会復帰するとまず不安なのが人間関係をうまく作れるか…
就職すると仕事上トラブル、クレーム処理だとかストレスにさらされそう…
“社会に出る=ストレス”
とイメージする方も多いのではないでしょうか?
確かに、仕事や人間関係では、何かとストレスを感じることがありますよね。就職後、ひどいストレスを感じたり、ストレスが溜まったりしたら、あなたならどんなふうに対処しますか?
- 美味しいものを食べる、仲間とお酒を飲む
- とにかく眠る
- ゲームや漫画など趣味に没頭する
など、多くの人が、ストレスを解消するために何かしら工夫していることと思います。こういった工夫は、もちろん良いことです(食べ過ぎなどにならない範囲で)。
でも、それでも対処できない程ストレスを抱えることになったらどうしよう…
そういう不安が先に立つと、ニートから社会復帰しようにも就職活動に二の足を踏んでしまいますよね。
そこで、プラスして考えたいのが“ストレスを扱える心理学的手法”です。
練習は必要ですが、慣れれば効率よくストレスを解消することができます。
日常のストレスは、【2〜3分】で軽減できるようになります。
今回は、
- ストレスの本質は何なのか?
- 具体的にどのような対処法があるか?
など、基本的なことをお伝えします。
また、
- ストレスを和らげるシンプルな心理学的手法
を具体的にご説明します。
「ストレスに対処する」というと、なにか難しいことを想像されるかもしれないのですが、本当にカンタンな方法です。
ニートから社会復帰を目指すなら就職前にこの手軽なストレスケア法は知っておいて損はないと思います^^
興味と時間が合えば、以下を読み進めてみてくださいね。
ストレスってあなたにとってなんでしょう?どんな時に感じますか?
ストレスが健康を害すると思いますか?
これにも色々な考え方、とらえ方があると思います。
ご家族やご友人と、「ストレスってどう思う?」と話ってみても面白いと思います。
ストレスにあうと私たちの体内ではアドレナリンや副腎皮質ホルモンが分泌され、長く続くと高血圧や胃潰瘍などの疾患になると言われています。
“ストレス性潰瘍”など言ったりします。ストレスは病気に結びつくと考えられています。
つまり、ストレスを溜めちゃ行けないと、私たちは習ってきました。ストレスは健康の大敵だと。
大切なのはストレスに対する考え方、対処のし方。
実は、ストレスは、流したり、エネルギーにかえたり、やる気や元気・癒しになったりと、変化させていくことができます。
ストレスの本質
ストレスはどこかやってくる?
は虫類でも感情の原型は感じます。原始的な脳=強力なパワーを持ちます。主には命を守るため。危機回避のために働きます。
私たちの祖先は、数億年、数十億年の生き残り、DNAに刻まれています。
ネガティブな感情を感じているのに、我慢するとストレスになります。怒りを解放する方がまだましだったりします。でも、解放できるにしてもそれが続くとやはりストレスになるでしょう。
なぜストレスがある?
例えば、恐怖もストレスの一種であることを考えるとわかりやすいかもしれません。
犬に噛まれた
子供の頃に犬に噛まれ、命の危険を感じた…大人になっても犬が怖い。つながれた犬であっても近くにいるとストレスを感じる→ストレスが危機を知らせてくれている。
上司が苦手
これも、幼少期など過去に原因あるかもしれません。彼の声、視線が子供の頃嫌な思いをさせられた体験を思い出させ、危機回避させようとするわけです。
自分のルールが侵されたとき
たとえば、時間厳守を信条としている人からすると、相手が1分遅刻したらストレスになってしかたないでしょう。でも、相手は1分くらいいいじゃないかと思っている。
ストレスは、「私と相手のルールは違いますよ。」と教えてくれるのです。
単純作業にストレスを感じる
「これは私の才能ではないよ」「疲労が溜まってますよ」というサイン。
人間関係で相手との距離が近過ぎてストレスを感じる
私は、「もっとゆっくり人間関係を築きたい」「私には心地よい距離感がありますよ。」というサイン。
ストレスは、行動・認知の仕方を変えましょう(成長しよう)というサイン
つまり、ストレスは「行動のし方を変えなさい。認知のし方を見直そう」というメッセージです。
だから、ストレスは、私たちにとって必要な、味方である、活かすべき資源(リソース)です。
ストレスは、無意識のサイン
無意識は、あなたにストレスを感じてもらい、意図を気付いてほしいわけです。
ニートから社会復帰をする…とても大きな変化です。
あなたが就活したり、就職し働き始める各ステップで、無意識はストレスを感じさせてくれます。
それは、「ここは見直した方が良いですよ」「ここはじっくり行きましょう」というメッセージ。
だから、ストレスを感じてあげる、意図を聞いてあげる。
「わかった。ありがとう。頑張るね。」などと無意識に伝えてあげます。
すると、ストレスは根本的に流れていきます。役目を果たせますからね。
このように、ストレスは、私たちに何かを知らせてくれるアラームやメッセージのようなものです。
そう考えると、ストレスに対する認識が変わってきませんか?
ストレス=大敵
ではなく、
ストレスは、ニートから社会復帰という大きな変化を一緒に乗り切る“パートナー”というのは、どうでしょう?
ストレス=社会復帰のパートナー
ストレスに対する認識が変わりましたか?
ここまで読んで、ストレスに対するあなたの認識がどう変わったか?
可能でしたら、ここで時間をとって考えをまとめてみましょう。
一番の良いのは、ご家族等誰かにシェアすること。
例えば、
「こういうサイトの記事の読んで、実はストレスって…だとわかったんよ。」
という感じで誰かに話します(=アウトプット)。
メールやLINEで送るのでもOKです。それもアウトプットになります。
アウトプットは得た知識の整理・脳への落とし込みの効果がありますから、ぜひ工夫してやってみてくださいね。
ニートから社会復帰するとしたら大きなストレスが伴う。ではその対処法は?
では、ストレスにどう対処すればいいのでしょう?
どのようにしてストレスは必ずしも有害ではないと認識すれば良いのでしょう?
「ストレスは人生のパートナーですよ」と言われても、不快なものは不快ですよね?^^;
そのためには、まず、「どのような手段でストレスを感じるか?」を知ることです。
どんなやり方であなたはストレスを感じると思いますか?
例えば…
身体の変化でストレスを感じることを考えてみましょう。
- 胸の辺りがもやもやする
- すごく肩が凝る
- 首が硬くなる、痛くて仕方ない
- 頭がくらくらする
- お中が痛くなる、胃痛、便秘・下痢になる
などなど。
逆に言いますと、
- マッサージを受けて肩こりをほぐす
- 温泉に入って体をリラックスさせる
- 睡眠を長めにとって疲れをとる
といったことをすると体調が良くなり、ストレスの軽減になります。
つまり、身体をコントロールすることが、ストレスの軽減につながるわけです。
ストレスコントロール法
マッサージなどよりもっと瞬間瞬間にできる工夫として、
- 胸を普段より3cm前に出し、堂々と、高く立つ(仁王立ちもいいですね)
- 姿勢を正して力強くどっしり座る
- 呼吸を深くし、目を大きく見開き、いかにも自信がありそうな態度を取る
といったことを心がけます。
自信はなくてもかまいません。“自信がありそうな態度をとるだけ”でOKなんです。
(自信はあとからついてきます。)
ぜひぜひ実際に今やってみてください。
胸を張って、目を見開き、深い呼吸をし、堂々と立つ(座る)。
どんな気分ですか?^^
逆に、
- 呼吸は浅く、猫背で
- 目線は伏し目がちで、死んだような顔をし
- いかにも自信のなさそうな態度をとる…
これも実際にやってみてください。
…本当に自信がなくなってきて、こんな状態じゃあ、ストレスにも弱くなりそうですよね?
こういった、身体からのアプローチを“状態管理(ステートマネジメント)”といいます。この状態管理が自在にできるようになったら、もう人生で悩むことはほぼなくなるでしょう。
もちろん、練習は必要になります。
徐々に、身体の状態を意識的にマネジメントするクセをつけていきます。
また、身体が疲労していると、良い状態を保つのにエネルギーがいりますから、適度な睡眠、運動、食生活も心がけます。
身体が弱っているとストレスを受けやすくなります。ジャンクフードは身体の健康だけではなく、心のストレス耐性も弱くします。
ニートの方のお話を伺っていますと、ジャンクフード好きな方、結構多いようです。社会復帰前にできるだけ食生活を見直すと良いと思います(チャンスです)。
ストレスを感じるかどうかは無意識が決めている
こうした身体からのアプローチがなぜ効果的かというと、私たちがストレスを感じるかどうかは脳内の無意識の領域で判断しているから。
「お、○○の状態になった。ストレスボタン、スイッチオン!」
と無意識がストレスを感じさせてくれているのです。
有り難い話ですね^^
そうはいっても、私たち=意識(顕在意識)としてストレスは嫌なので^^;
「無意識さん、ストレスボタンなんて押さないで!」
と言いたいところですが、残念ながら無意識さんに言葉でお願いすることはちょっと難しいんです。
そこで、ストレスコントロールには、“身体を使う”わけです。
前述のマッサージや温泉。姿勢を正すといった身体からのアプローチです。
こういうことがわかってくると、過剰なストレスを感じてお腹いっぱいになったら、どうすればいか、落ち着いて判断できますよね。
二つのストレス対処法「量的対処」「質的対処」
ストレスの対象には大きく分けて2つあります。
- 量的対処法…ストレスを和らげる(線的、予測可能、徐々に成長する)
- 質的対処法…ストレスをゼロにしたり、味方にする(非線形、予測不能な変化、時に劇的な変化=羽化、別人のようになる)
前述のマッサージをする、温泉に入るといったことは量的対処法。普段、皆さんがストレスケアとして工夫されていることはほぼすべてこちらになると思います。
でも、心理学の世界でもっとも面白いなと思うのが質的対処法です。劇的な変化を生みます。
次回の記事では、さらに掘り下げてストレス対処法について書いていきたいと思います。